4本で1回、というのが解せない私に、レイは今夜もヤル気満々だ。
「レイ……」
「なんだ?」
「私は嫌です」
「何がだ?」
「分かってるくせにっ! レイの意地悪ぅ」
「何の事か分からないな。はっきり言ってごらん」
「……てっ」
「ん?」
私はレイの耳を引っ張って叫んでいた。
「もうエッチはダメッ!」
「耳元では優しく囁くものだ。ほら……」
レイに、耳を引っ張られ優しく噛まれる。
「ふっ……」
思わず声が出てしまった。
レイの声がする。
「今日は耳だけでイカセてあげよう」
耳を優しく愛撫してくる、レイ。
甘噛みされて、舐められる。
その内に、レイの唇は私の頬に移る。
「んっ、ん……」
頬から首に、うなじに、また耳に戻る。
その繰り返しだ。
「ふぅ……」
そのレイの声が、また耳元で聞こえる。
「そうか、ジョンは慣れたってことか。まだ一晩しか経ってないのに。まあ良い。それなら、今夜は違う手でヤル」
何のことか分からない私は、下半身をしつこく攻めてくるレイを睨み付けていた。
だが、目を潤ませていたジョンの睨み顔は、色っぽい。
レイは、その顔を見ると、もっと欲情を押し付けた。
「あ、あ、あ、……っ」
レイの指が入ってくる。
「んんっ」
なにか固い物まで……。
「レイ、レィ」
レイの塊を、もっと感じていたい。
そう思っていた。そして、その固い物は、レイのモノだと思っていた。
だが、それは違っていた。
自分の体の中を勝手気ままに動いてくるのは、レイのモノではなかった。
なんか感触が今までとは違う。
それに、レイと身体の距離が離れている?
そう思い、ふと顔を上げるとレイが何かを持っているのが見える。
「レイ?」
「どうだ、気持ち良いか?」
それなら、もう1段階レベルアップだな。
そう呟きながら、レイは何かをした。
ビクッ。
「あ、あ、ああっ…」
これはなに?
「や、めっ。レイ」
「玩具が勝手に動いてるんだよ、このリモコンでね」
「んっ、んんっ」
「今迄のは慣れたみたいだからな。今夜からは違う手でヤル事にしたから」
「レイ……、レィ……」
試しに、もう1段階アップと呟きが聞こえた。
と、同時に身体に激震が。
「はぅっ!」
だめだ、体が変だ。
「あぅっ……、あっ! めっ! てぇ」
「お仕置きだよ。私の怒りは、あの4本だけでは収まらない」
「くぅっ、んんっ……」
「ジョン、声が艶っぽくなってきてるぞ」
レイの声が低く聞こえてくる。
レイの低音ボイスだけで、イキそうだ。
「あ、あ、あ……、ああっ…..」