そして、バーンズの言った通り、翌日には大人隊が30人。
数日後には50人がぶち込まれた。
一体、何処から調達するのだろう。
だが、今度は隊員同士で組み合う時は武術のみとなった。
喧嘩の類は一切無しだ。
大人も子どもも関係ない。
強い奴が生き残れる。
そして、大人隊のカピターノよりも、ずば抜けて強い4人の戦士が現れた。
その4人には、異名が付けられた。
アダム=バーンズ(28歳)は、金のタイガー。
ウォルター(11歳)は、赤の狼。
リン(9歳)は、黒の豹。
グズ(7歳)は、銀の殺人魔ダーク。
この4人は、1人で敵を全滅させることが出来る。
それ程の力を持つので、皆から一目置かれていた。
その時から脱退するまでの2年間。
4人は腕に磨きを掛け、隊暮らしをしていた。
それから2年後の、決行前夜。
いつもの様に4人は揃って話をする。
簡単にだけど、改めての自己紹介だ。
先に、グズから。
「グス。お父様は日本人で、お母様はイタリア人。ハーフだけど、日本人だよ」
次々と自己紹介する。
「スミス・ウォルター。父親はアメリカでクリニックボスをしている。だから医療には強いよ」
「林秀英(リン・シュウエイ)。父親は、中国では名立たる名士であり、武道家だよ」
「アダム=バーンズ。生まれも育ちもドイツだ」
決行するに当たっての注意点を何点か確認した。
決行するまでの2年間で、リンは手刀の極意をグズに教えていた。
ウォルターは、
「自分には何も無い。だけど、仲間だ。」
と言ってくれて、グズはこう返した。
「ウォルター。君は、そのコンピュータがある。同じコンピュータ仲間だよ」
そう返すと、ウォルターは優しく抱きしめてくれた。
そして、仲間だと言う証に、グズはアレを4等分にして渡した。
「コレは音楽が好きなんだ。それに色々と助けてくれる。だから肌身離さず持ってて」
と言って3人に贈った。
そして、時は来た。