可愛いと言わないで

可愛いと言わないで 2

お父ちゃんと2人で暮らしていた。そんなある日、友兄が「康介、遊びに来たよ」って、来たんだ。まさか、お父ちゃんと間違えられるだなんて思いもしなかった。

お父ちゃんは友兄と一緒に笑いながら話し合っていた。それを機に、友兄はよく遊びに来るようになった。友兄は料理とかお菓子をよく作って持って来てくれた

。お父ちゃんは料理なら作れるが、お菓子は全くダメだったので、俺は友兄の作るお菓子を待ちわびていたほどだった。

ある日、お父ちゃんは急に居なくなってしまった。どこかに行って帰ってこなくなったのだ。どうして? どうしてなの?

ねえ、お父ちゃん。お父ちゃん、帰ってきて。1人は嫌だよ、寂しいよ。友兄も来なくなったし。どうして来なくなったの?

俺は”これが、お父ちゃんだよ”と言って渡された物が信じられなかった。

嘘だろ。お父ちゃんは、こんな物に入れるようなチビじゃない!

他にも”お父ちゃんは、もう帰ってこないんだよ”とか、”俺の家においで”とか、”20歳になるまで世話をしてあげる”とか色々と言われた。

もう、たくさんだ。そんな時、友兄はお菓子を持ってやって来た。友兄、僕の欲しい物はそんな物じゃない。僕の欲しい物は……。そう思っていたら、友兄は言ってきた。

「優介、泣きたい時は思いっきり泣け。抱いててやるから」

その言葉が嬉しかったんだ。だから抱き付いて泣いた。目が覚めると、友兄はご飯を作っていた。僕、寝てたのか。

「友兄……」

「お、目が覚めたか。優介おいで、ご飯出来たよ」

「友兄……」

ベッドから飛び降りて友兄に抱き付いた。もう、何も無い。お父ちゃんも帰ってこない。

「友兄……、1人は嫌だ」

その言葉に返してくれた。

「うん、そうだな。私も1人は嫌だよ」

その言葉に安心していた。

「側に居てね」

「ああ、居るよ」

即答だったので、嬉しくて安心していた。

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