可愛いと言わないで

可愛いと言わないで 41

『御』のバースディパーティーも終わり、冬休みに入った。

最近は、夜は眠れないから昼間に眠くなる。だけど、今は鯉に餌をやっているから寝る事は出来ない。

天気が良かったのもあり、ウトウトしていたのは覚えてる。

目が覚めると、知らない所だった。

え、ここって何処なんだろう。鯉に餌をやってて、眠いなーと思ってベッドに入ったのかな。でも、このベッドって誰の部屋なんだろう。

そう思っていると声を掛けられた。

「優ちゃん、起きた?」

昌平さんの超えだ。

「もしかして、ここって昌平さんの部屋ですか?」

ホッと安心したみたいで、昌平さんは言ってきた。

「優ちゃん、鯉に餌やりながら池に入るのは無しにしてよ」

「何それ」

「池の中に入るのは夏だけにして」

「え?」

「分かったら返事は?」

こんな怖い顔は初めてだ。圧倒され素直に返事していた。

「はい、ごめんなさい……」

「寝たかったら寝れば良いんだよ。鯉の餌は放って良いんだからね」

「そんな事したら鯉が可哀相だ」

「寝たい時は寝ないと成長出来ないよ」

「頭の出来を成長させたい」

すると昌平さんは笑い出した。

「ぶはははっ……。優ちゃん、ちゃんと食べてる?」

「はい、食べてます」

「それなら良いけど。今日は、こっちで食べて」

ほら食堂行くよと言ってくれるが、本当に良いのだろうか。俺のもあるのだろうか。中々動かない俺に昌平さんは声を掛けてくれる。

「優ちゃん、まだ眠い?」

「ごめんなさい、もう少し寝てても良いですか?」

「良いよ。優ちゃんのは持ってきてあげる」

「すみません」

次に目が覚めると朝だった。もしかして昌平さんのベッドを取っちゃったのか。

慌てて起きるが、人の気配がしない。だけど寝室から出ると昌平さんの声が聞こえてきたので、そっちの方に向かう。

この言葉は日本語でも英語でもない、何処の国の言葉なんだろう。でも何か言った方がいいのだろうなと思うと、挨拶することにした。

「おはようございます」

少しして昌平さんの声が聞こえてきた。

「優ちゃん、おはよう。ちょっと待ってて」

「はい」

10分位待ってると、昌平さんは話し終えたのか、俺の居る方に来てくれた。

「よく寝てたねえ。もう少しで7時だよ」

「ごめんなさい」

「脳みその皺が増えたかもね」

その言葉に笑っていた。

「だと良いですね」

「爆睡してたから増えてるよ」

「あの、ベッド使わせて貰ってありがとうございます。昌平さんは、何処で」

「夜は仕事してるんだ」

「仕事ですか?」

「うん。仕事相手とは時差があるから夜にしてるんだ。気にしなくて良いよ」

「え、でも」

「大丈夫。優ちゃんが学校に行ったのを見届けてから15時過ぎまで寝てるから」

その言葉に驚いた。

「え、8時から15時まで?」

「あれ、知らなかった?」

「全然、全く……」

すると昌平さんは教えてくれた。朝の9時頃から15時過ぎまでが就寝タイムなんだと。

「ま、まさか、それじゃ……」

「うん。目が覚めると優ちゃんが帰ってくるんだ」

それに、ここから見えるよと寝室のカーテンを開けてくれた。

その風景には、鯉の池がはっきりと見える。しかも、カーテンを閉じてないので、電気を点けたら部屋の中まで見えそうだ。

「丸見えじゃん」

「だから分かるの」

もしかして今迄のタイミングの良さとか何かは見られていたからなのか。

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