可愛いと言わないで

可愛いと言わないで 45 家庭科部のお泊まり部活

バサッとテントの中へ入ってきた。

「へっへっへっ」

「お邪魔しますよ」

「4人か」

「あぶれる」

「どの子にするかな」

「1人に2人付けば良いさ」

「マワすのか」

「それ良いな」

だが1年生4人は、まだ動かない。

「おい、ライトを貸せ」

「待てよ、こっちの子の顔を見たい」

1つのライトが顔の前に照らされる。

「……」(眩しい……)

「へっ、可愛いな。俺、この子貰う」

示し合わせたわけではないが、2年生と3年生は、そいつ等の後ろに陣取る。後ろから4人を羽交い絞めにして猿ぐつわを噛ませ一発で鳩尾を打ち、一言も発せる事も無く倒した。それは一瞬の出来事だった。

「へへっ、こっちも可愛い面だな」

頂きます、と言って覆い被さってくる。

心の中でカウントを取っていた。

(……4、3)くるっと仰向けにされる。 (2、1、0!)と0!になると、相手の身体を蹴り上げてやる。

「ぐぅ……」

それを合図に、残りの3人もドンッと蹴り上げると立ち上がり、相手の胸倉を掴みあげる。

「女じゃなくて残念だったな」

「男か……」

「出てけっ」

「出てくのはそっちだろっ。俺の家の敷地に勝手しやがって」

「許可は貰ってるんだよ」

「嘘だね、俺は知らんっ」

胸ぐらを掴みあげてるにもかかわらず、そいつは足を使ってくる。なるほど、それなら異種でやらせて貰う。

「くそぉ、こっちも男だ」

「女なんかいないぞ」

「他のテントか。おい、あの4人はどうしたっ」

示し合わせたわけではないが、1年生4人は相手の下半身を蹴った。なにしろ相手は滅茶苦茶にしてくるからだ。それを見た先生は、一言だった。

「1年生っ! それでも武術者の端くれかっ! その手は最後の最後に使うもんだ」

いきなり笑い声が聞こえてきた。

「あはははっ。1年生は仲良きけりだね。でも、その手は最初に使っても良いんだよ」

優介に股間を蹴られ悶絶してる男は、その笑い声の主に気が付いた。

「貴様は……」

「ここの土地が誰の物だって?」

「俺の」

「いつ、あんたの物になったって?」

「この野郎……、その手をへし折って澄まし面を泣き面にしてやるっ」

「出来るものならやってみな」

その男は何とかして立ち上がるとファイティングポーズを構えた。

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