可愛いと言わないで

可愛いと言わないで 51 夏休み部活

「それは内職か?」

「おーい、優介君」

「どう見てもピンク色だよな」

「もしかして、これって……」

いきなり耳元で声を掛けられた。

「優介って、彼女いるのかっ」

その言葉に反応して、変な声が出ていた。

「ほえっ!」

「ほえっ、じゃないよ」

「ピンクの毛糸」

「これはマフラーか?」

「それとも腹巻になるとか」

その言葉に返していた。

「失礼な、マフラーです」

先輩が言ってくる。

「彼女いるのか?」

その言葉に、思わず素直に答えていた。

「恋人います」

部員達の声が耳に入ってくる。

「おー」

「うらやま」

「ねえねぇ、恋人の友達、紹介して」

「年上ですけど」

その言葉に、こんな反応が返ってくる。

「年上の彼女かあ……」

「いーなー」

「甘えさせてくれるんだろうなあ」

その言葉に、昌平さんが浮かんできた。

「ベタベタに甘えさせてもらってる」

「いーなー」

「このリア充めっ」

すると部長の声が聞こえてきた。

「で、もう一度聞く。それは内職なのか?」

「え?」

時計に目をやる。とっくの前に13時を過ぎていた。

「ごめんなさい。直ぐ片付けますっ」

やばい。いくら夏休みとはいえ、部活中だ。

スィートピンク色は昌平さんが好んで身に付けている色だから、喜んでくれるかなあ。悟さんのセーターは何色にしようかな。なんて事を考えてると、誰かに見られてる気配がする。

危ない、危ない。その前に文化祭の準備が先だね。

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