可愛いと言わないで

可愛いと言わないで 57

悟さんはベッドに上がってくる。

「優介、教えて。私は、どうなんだ?」

少し後ろに後ずさってしまい、俺は顔を伏せて返した。

「さ、悟さんは……、優しいとこもあるし、意地悪なとこもあるし、怖い時もある」

「それで?」

「でも……、でも、3人の中では、悟さんが一番好き」

そう言うと抱きしめられた。

「俺はね、”死んだ父ちゃんの事を忘れるな”と言ってくれた友兄も好きなんだ。それに、徹も好きなんだ」

「徹って誰だ?」

「岡崎徹。高1の文化祭で紹介したでしょ」

「ああ……」

「徹には、自分の知ってる過去を話したんだ」

「それほどまでに信じてるのか?」

「うん、信じてるよ。でないと話さない」

「それもそうだな」

悟さんに抱かれていると、昌平さんとは違う安心感がある。

「好きな奴が沢山いるんだな」

「うん」

即答で言われショックを隠せず項垂れていた。

「優介……」

「でもね、その中で一番好きな人は特別なんだ」

「特別……」

「それが、悟さんなんだ」

そう言うと、もっと強く抱きしめられた。

「あのね、俺は」

「この流れでエッチするのは卑怯か?」

「え……」

「卑怯だと思うか?」

耳元で聞こえてくる声に顔が赤くなる。

「優介……」

「俺は、何番目?」

「優介、1人だけだよ」

「なら、良いよ」

「ゆう」

悟さんの唇にキスしていた。

「優介……」

「たまには良いでしょ」

「キスだけなら良いよ」

「じゃ、もう1回」

「抱かせろ」

「いや、もう1回キスしたい」

「優介。私は、お前を抱きたい。エッチしたいんだ」

そんなストレートな言葉に照れてしまう。

「仕方ないなあ。その代り、優しくしてね」

「お坊ちゃまの仰せのままに」

「お坊ちゃまじゃないよ」

「いや、お前は正真正銘のお坊ちゃまだよ」

そう言うと、肩を噛まれた。

「んっ」

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