君は腐れ縁であり運命の人

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農作業部に入って1週間も経ってないが、辛い。

何が辛いのかは、腰だ。腰痛になっている。高身長だからか、しゃがむのが本当に辛いのだ。他の早起きとか農作業とか調理に食事とかは、苦にはならない。だけど、しゃがむのが、お蔭で、腰が痛い。

友は苦にはなってないみたいで羨ましい。それもそうか。友はどちらかと言うと、高校男子にとっては平均的な身長だからな。

なんで国立の進学校に農作業部なんてあるんだ?

だけど、農作業部というのに入ってからは友の情報が得られたのは吉報だ。

農作業部の部員数は8人だけど3年生が3人とも外部の大学を受験する為、すでに部を引退している。だから、1年生が3人入ってくれて嬉しいらしい。

だけど、ここは朝だけの活動なので、放課後は受験勉強のしやすい部活だ。それなら、友は受験勉強してるのかなと思ってると、それは違うと直ぐに分かった。

ある日、司が友に聞いているのを耳にしたからだ。

「友ー、今日はバイトの日?」

「いや、今日はオフだよ。」

「苦学生、何のバイトしてるんだ?」

「うーん……、サービス系、かな?」

「サービス系ね。あ、っう事は、今日は、迎えは無しって事か。」

「そうだよ。」

「なら、一緒に帰ろっ」

友はバイトしてるのか。サービス系って、どんなバイトなんだろう。なるほどね、あの車はバイト先からの迎車か。すると友が声を掛けてくる。

「ダンボ耳君、耳がデカくなってるよ。」

「誰がダンボ耳だっ」

今日は仮入部期間の最終日なので、部長から再度、聞かれた。本当に腰が痛いんだ。だけど、友と居れるし話も出来る。唯一、友の素を見れる時間を失いたくない。そう思っていたので、本入部を願い出た。

本入部の申請を出した翌日、部員が自己紹介をしてきた。

部長の安田幸宏(やすだ ゆきひろ)、塩谷渉(しおや わたる)。

そして、1年生3人の福山司(ふくやま つかさ)、福山友明、理事長の息子である、岡崎啓(おかざき けい)。

そして、福山豊(ふくやま ゆたか)だと、改めて自己紹介をした。

すると、皆一斉に声を重ねて呼んでくる。

「ハーフ君、よろしくね~」

「ハーフだけど、ハーフ君じゃないっ!」

なんで友がいつまで経っても「ハーフ君」と呼んでくるのか、その理由が分かったよ。こいつら東京人はハーフを見ると、名前呼びではなく「ハーフ君」と直ぐに呼ぶんだな。

あてつけだと思われても良い。やっと、その理由が分かったよ。

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