君は腐れ縁であり運命の人

君は腐れ縁であり運命の人 48

あの大学2年の冬のバースディパーティー。

ボスである友明も可愛がられたが、サトルの父である『御』本人から帝王学を教えて貰う羽目になった結果、ボス度を高める事になった。そう、『御』に気に入られていたのだ。

1年後の大学3年生の冬、ボスは東響大学の学長や理事長を顎で扱き使う様になる程の力と地位を手に入れ、私達10人は実質的に大学を牛耳っていた。

タカも『御』主催のバーズディパーティーに参加したお蔭で、卒業後の勤務先が決まった。両親がドクターであるにも関わらず、当の本人は親の跡を継ぐ意はなく、パーティーに参加していた人の病院へ勤務医として勤務した後、自分の意思で世界への切符を使いアメリカへ渡った。

ジュンヤも『御』のバースディパーティーがきっかけで世界に知れ渡るトップモデルになった。ドクターでもあり、バスという楽器も弾けるという珍しい経歴の持ち主であると。

香港人のワンも然り。父親が表裏共に世界的な有名人であり、姿や顔が似てる事もあり可愛がられ、大学卒業後の大学付属病院への勤務が決まったのも、あの『御』主催のパーティーに参加したからだった。最近は香港に戻る前の経歴作りに余念がない。

他は要らないのだが、一応、覚書として書いておく。

スズメは自分の店を中国でしていたが、現在ではパースで中華料理店として経営している。

サトルは複雑な人間環境な中でも、義兄2人のお蔭でグレる事もなく、恋人と共に暮らして和菓子屋をしながらコンピュータでも仕事をしている。

マサは自力でインターポールの一員となったのにもかかわらず辞めてしまい、今はパースで警備警護会社を興してる。

ユウマは孫も生まれ爺ちゃんになったが、自分の病院を日本だけでなく、世界にも手を広げている。今は、パースで建築中だ。

カズキは何処吹く風の様に、メスオペで居る。

結局、私達は皆が皆、あいつを選ぶんだな。あの時、左腕を骨折しそうでしなかった友明に向かって5人は告白した。他の4人は知らない。自分達だけで良い。そういう思いで、自分の居場所を確保した。

その思いで5人は友明を選び、また友明も彼等を拒わなかった。

私が友に告白した後で、マサ、ジュンヤ、タカ、サトルも次々と告白したが、肝心の友は肯定も否定もしなかった。だが、後ろを向いてはいなかった。

私達の告白に耳を傾けて言ってきたのだ。

「お前等、バカか。」

その言葉に、私達は即答した。

「バカで結構!」

そして……、今日も、あの男をやっつけよう。

アレが使えないのが難点なのだが、あの男は身に付けていないのにと思うと、どれほど強いのだろう。また、どこにアレを置いているのだろう。感知できないのが残念だ。

最近になって、何か変化があったみたいだ。一体、どうしたのだろう。アレの反応が鈍くなってきたのか?

2度ほど、私の身から離れる事があった。今迄は、そんな事はなかったのに。しかも、手元に戻ってくる度に何かを感じる。アレは、何処で何をしていたのだろう。

仕方ない、自力の反応を鋭くさせておかないといけないな。今迄はアレに頼ってばかりだったからな。ああ、だからなのかな。自分の腕や力に磨きを掛けろという事なのか?

どちらにせよ、アレが頻繁に姿を消すようになると、困るのは自分だ。自分の腕や力に磨きを掛けよう。

友、好きだよ。

ドクターストップ掛かっていても、私がお前の手足になる。だから、私には隠し事は無しにしてくれ。事後承諾になっても良いから、必ず言ってくれ。

あんなクマヤローには負けない。

そりゃ、あっちの方が年齢も体格も上だけど、ドクターとしての腕も良いだろうが。私の方が、お前をずっと見てきた。これからも、ずっと見てるよ。

 

だけど、この想いは届かない………。

それでも、大事な人を守る為に私は自分を磨く。手刀のみならず、他の武術やコンピュータ等のレベルアップもしていくから。

 

友……、友明。

私は君が好きだよ。

私の腐れ縁であり、運命の人。

 

(終わり)

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