君は腐れ縁であり運命の人

そして、3年生になった夏休み。俺は受験の為、東京に行った。お父ちゃんに連絡して、夏休みの間中お父ちゃんのマンションに居た。

お父ちゃんは、朝はゆっくりと8時頃に起き、夜遅くに帰ってくるという生活をしている。8月は忙しくてマンションには戻れないからと言われ、俺は合鍵を渡された。その時、マネージャーに会って挨拶をすると、「大きくなったね」と言われた。

高校受験の結果、8月下旬に合格が決まった。

そこは、大学の附属高等学校。国立の高校だ。だが、まだ高校生なので寮生活となる。親戚とか居れば、そこからの通学も可だ。住む所と言えば、ある。だから、お父ちゃんに持ちかけると条件を出された。

「朝飯を作ってくれる事」

それだけだった。弁当を作るから一緒に弁当詰めとくよ、と言うと子どもみたいに嬉しがっていた。それに、俺が居るとお父ちゃんの事をお母ちゃんに知らせる事も出来るしね。

中学校を卒業して引っ越しも済み、東京に居た頃に通っていた道場へ再度、習いに行く。

さあ、いよいよ東京暮らしの始まりだ。

高校の入学式は、学校から指定された時間に行く。入学式の祝辞やら答辞やらの最終打ち合わせ等を終わらせ、自分のクラスに行く。すると、どこかで見かけた顔があるが無視する。

なにしろ、世の中には同じ顔が3つあると言うからな。

そして、入学式も終り、自分のクラスである1年A組に向かう。国立の進学校という事もあり、見るからに頭の良さそうなクラスメイト達。その中には、茶髪やら赤髪やら金髪やらブルネットやら、多国籍の高校生。そして、銀髪に碧眼の低身長やら銀髪に菫色やら銀髪に黒目やら、銀髪に碧眼の長身などなど。

銀髪に碧眼の長身だって?

思わず二度見しそうになったが、耐えた。二度見すると、ばれる。いや、既にばれてるだろう。なにしろ、檀上で答辞をしたのだから。でも、俺は人違いであって欲しいと祈っていた。

担任は日中のハーフの福山仁先生。まあ、福山姓の多いこと。その日の内に、決めるべきことを決め、席順は出席番号順だ。

俺の席は廊下から3列目の一番前で、そして、その左隣には『福山優三郎』、その後ろに居るのは、長ったらしい名前の持ち主。自己紹介してたけど忘れる。

『 豊=グスターヴォ・ヴォルドゥー・ドゥ・ヴィンセンティーニュ=福山』

覚えられない俺の頭では、ハーフ君に決定。ってか、なんでこいつ等が居るんだ?

決定事項を決めた、その日の午後、1年生だけで他のクラスとの合同対面式をする。入学式で答辞の挨拶をした俺がマイクを持ち、対面式の司会をしていく。その時、いくつかの声が聞こえてくる。

「え?」

「嘘だろっ」

「ほんとに、本物?」

静かにしろ、黙れ、という目付きをしてそっちを睨んでやると、彼等は黙り込んだ。

無事に初日を終わらせ帰宅の時間になった。大体の時間は言っていたので、車が一台西門に付いていた。手を振ってくるのは、お父ちゃんのマネージャー、2人の内の須藤さんだ。

その須藤さんが拾ってくれるので一緒にバイト先に向かう。当然だが、バイト申請は既に許可を得ている。

車に乗り込む姿を、数人が見てるという事は気配で分かっていた。

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