能登旅行2人旅

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能登半島2人旅

山口悟は、父親である山口財閥の『御』が亡くなり、大事に育て上げてきたパートナーの持ち土地に終の棲家を建てると、一緒に暮らしている。

そのパートナーである斎藤優介を猫可愛がりしているが、嫉妬ヤキモチもあり、腹が立ち怒る時もある。

そんな悟に、優介の高校からの親友である岡崎徹から「龍に囚われてる重役5人を助けて欲しい」と頼まれてしまった。乗り気ではなかった。だけど優介の何気ない言葉に乗っていた。

長兄である昌平に「御神龍」と「能登」と声を掛けたら、その言葉から、”龍神の宮殿”と正解を導き出され、行く気に輪を掛けられたのだ。

その5人も助け出し、”龍神の宮殿”の中も見れて満足した悟は、宮殿の中に在る宝物殿や私室の壁に掛けられていた武器を攫って自分の持物として貰った。

異世界の物は現世では力を発揮しないので玩具か飾り物にしかならない、とも教えてくれた。

優介に「土産だよ」と渡したダガーは金一色で宝玉がぶら下がっている。

優介の嬉しそうな表情と声。自分の首に掛けたのを見せると、「ペアだなんて嬉しい」と言ってきたので、優介の首にも掛けてやる。

あの宮殿の中に在ったチェーンを使っての”御守り”ペンダントだ。

幸せそうな優介を見るのは嬉しい。

「それは何?」

「ん、ボスにも送るつもりだよ。」

優介の嬉しそうな表情を見るのは嬉しい。

「友兄への御守り?」

「そうだよ。長生きして貰いたいからね。」

「ありがとう。」

”宝玉付きのは御守りになる”と学生時代の仲間が教えてくれたので、2本選んだのだ。

一緒に付いて入ってきた昌平にも渡すつもりだったけれど、昌平は「自分で選ぶから要らない。その気持ちだけ貰っとく」と言ってきたので、自分で持っている。

これで、ここに来た土産が増えた。なにしろ、弾倉も3ベルト分丸々残ってるから本当に嬉しい。帰ったら書斎と寝室の壁に飾っておこう。

そして、声を掛けてくれた岡崎君にやるつもりで、もう一つ選び取った。

それを渡した時、嬉しそうな表情をしていたな。

たったの数時間だったのに、地上に戻ると既にGWも最終日だと聞かされた時は驚いた。

そんなにも時間の流れが違うのかと思い知ったからだ。しかし、これでは体調管理に響くので、自分のをするつもりでジェットクルーにもバイタルチェックを受けて貰った。

優介が抱き付いてきたのが嬉しくて、その場で意地悪してやろうと思っていたのだが、このままでも良いかと思い直したからだ。だから、ハグだけで我慢した。

近くの駅には何もないと言われ迷っていたら眠気がきたので話すと、その病院で数時間ほど仮眠を取らせてくれた。

目を覚ますと、優介が覗き込んでいる。

「おはよ、昼ですよ。」

その言葉に微笑みを返す。

腹も満たすと、車をレンタルして2人旅の始まりだ。

優介なんて、凄くハイテンションでご機嫌だ。

「いざ、能登半島2人旅の始まりだー!」

まあ、こんなにハイテンションな優介を見るのは初めてだ。

だからいつもの意地悪気持ちを抑えていた。

この優介を見ていたいから。

そして、いつかはボスよりも自分を見ていてくれることを祈りながら運転していく。

優介。

君は、ボスにとっては亡き友人の忘れ形見だが、私にとっては違うから。それを忘れないで欲しい。

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