能登旅行2人旅

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能登半島2人旅

先程まで滞在していた所は奥能登と呼ばれている場所だった。

そこから能登里山海道を通り、海沿いへと向かう。約20分位で禄剛崎に着いた。その岬から10分位歩くと灯台に着く。

優介の嬉しそうな声が聞こえてきた。

「わあ、日本海だあー」

「優介、記念に写真を撮ろう。」

「うんっ」

優介の嬉しそうな顔が見れて私も嬉しい。だから、ナビゲートよろしくスマホでググって見つけた電子版ガイドブックを見ながら簡単に説明していた。

「え……と、晴れ渡った日には立山連峰から佐渡島まで見渡せられる。」

「へえ、そうなんだ。」

「他には金剛崎、長手崎とあり、この禄剛崎を合わせ”珠洲岬”と呼び、金剛崎を”聖域の岬”と呼んでいる。」

「へえ、聖域の岬かあ。行って見たいな。」

「んーと、岬の上に立つのが空中展望台スカイバードで、スリル満点な所である。」

優介は、くすくすと笑ってる。

「ちゃんと聞いてるのか?」

「聞いてるよ。」

「なら」

すかさず遮ってくれる。

「だって、普段とは違って『えーと』とか、『んー……』とか言ってガイドブックだっけ、それを見ながら説明してくれるんだもん。」

「仕方ないだろ。初めて来る場所なんだから、リサーチもしなかったし。」

「悟さんも、普通の人間なんだなと安心したよ。」

「どういう意味だ。」

だが、優介は違う事を言ってくる。

「ねえねえ、その聖域の岬って所に行って見たい。」

「分かった。」

その聖域の岬に行く途中、道の駅を見つけ、トイレ休憩と銘打って中に入った。そこでガイドブックの本も買う。

優介なんてお菓子や飲み物も買っている。

「優介、遠足じゃないんだぞ。」

「分かってる。でもお腹空いたから。」

「さっき食ったばかりだろう。」

「ふふふー、それとこれとは別腹なの。」

「食い意地の張ってる奴め。」

でも、これで意地悪な気持ちが戻ってきた。優介、いつも通りに意地悪させてもらうからな、覚悟しておけよ。

そんな私の気持ちも知らずに、優介は楽しそうだ。

優介の買った物はポテトチップ、じゃがりこ、キノコのチョコとお菓子ばかりだ。飲み物はコーヒーやスポーツドリンクで、スポーツドリンクを選び取る。

「悟さん、こっちをどうぞ。」

差し出してきたのは、おはぎ。まあ、お菓子よりはマシか。

「優介は、本当に楽しいんだな。」

「だって、旅行なんて初めてだよ。」

「学校でも修学旅行行っただろう。」

「修学旅行なんて行かなかったよ。」

「そうなのか? てっきり行ったものだとばかり思っていたが。」

「だって、お金掛かるじゃない。『御』は出してくれるかもしれないけれど、あそこから出ようという気はなかったからね。」

「優介……」

「それに、皆が全員行ったのではないから。」

「そうなんだ?」

「うん、徹と一緒に勉強してたよ。俺としては、そっちの方が楽しかったんだ。」

「なら良いが」

いきなり大声を出してきた。

「しゅっぱーつ!」

「はいはい。」

その声に、なんの曇りもなく空元気でもなかったので車を運転する。

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