能登旅行2人旅

能登半島2人旅

お助け隊として昌平のジェットに乗り込むと、すぐに霧に覆われた。これは、なんと見事な摩訶不思議なものだな。

「えらく霧が濃いな。」

「霧が出た時点で異世界だ。」

その言葉にクルーに声を掛ける。

「地上との通信は?」

「駄目です。こうなると自分の目で見るしかないです。」

そんなコクピットのやり取りは聞こえてないみたいで、昌平の思いは口に出ていた。

「わーぉ、なんか神秘的な世界だなあ。」

「同じく。写メっておこうかな。」

「それ良いな。新一、お願いしていいかな?」

「良いよ。」

脳天気な2人はお互いにお互いを撮りあいしている。

「昌平、新一さん。」

「なんだよ。」

「2人とも並んで。撮って上げるよ。」

その言葉に吹き出してきたのは新一さんだ。

「い、良いのか?」

「もちろん。あれ、嫌だった?」

「イケメンに撮ってくれよ。」

力強く言われたが、スマホでそんな風に撮れるわけないだろ。

昌平なんて嬉しそうにしているが新一さんは緊張している。その時点で気がついた。そういえば新一さんは昌平を想っている奴だ。吹き出すのは当たり前か。

そう思っていると、クルーリーダーが声を掛けてくる。

「悟様、クルーの皆も撮って頂けないでしょうか?」

「良いよ。それじゃ私のスマホで。」

そう言うと、クルーリーダーは一眼カメラを差し出してきた。これで撮れと言うのか、このクルーリーダーはぁ……。

そのカメラに気がついたのか、昌平が声を掛けてくる。

「ちょい待ち。最初に私たちを撮ってからにしてくれる?」

「はい。それでは悟様もご一緒に入られてください。」

昌平を真ん中にして左側に立つと、新一さんは安心顔で右側に立つ。ツーショットより良いのかと思うと、私も一員に入れてくれたので素直に嬉しい。

その新一さんはクルーを撮った後、そのままジェット内を探検しに行ってしまった。色々と写真を撮ってくるのだろう。

そうしていると呆れた声が聞こえてきた。

「持ち主が持ち主だけあって、ジェットクルーも金持ちだなぁ。」

「パッと見だけど、20万はくだらないと思うが。」

「あの手は50万はすると思う。」

「そんなにもするのか……」

涼の弟が口を挟んでくる。

「涼。持ち主って金持ちなのか?」

「あ……」

その言葉に溜息が出てしまった。

「仕方ないなあ……」

俺に向かって悪いと両手をゴメンの形にして、涼は弟に話しだした。

「ここだけの話しな。そう、持ち主の昌平さんはこんなジェットを持ってるほどの金持ちなんだよ。だから他の奴に言いふらすなよ。」

「分かった。」

そう言ってくれると助かる。

するとクルーがなにやらブツブツと言っている声が聞こえてきた。

「ミネギシサン ワカル。 ミネギシサン オウトウセヨ。 ミネギシサン コチラ チジョウタイ。ミネギシサン ヤマグチデス。 ミネギシサン 」

「何だ、これは……」

しきりに自分の名前を呼ばれ峰岸は振り返った。

「あの、今のは?」

「”ミネギシサン”ってヤツ?」

「はい、そうです。それは、何処から」

あそこでチカチカしてると示され見ると、光が点滅している。それを見て唖然とした。

「ああ、そうか、通信出来ないからか。さすが岡崎。すみません、応答したいのですが。」

「どう応答したい?」

そして霧を挟んだ現世と異世界の応答が始まった。

だけど、すぐにお互いがうんざりした。時間が掛かり埒があかないからだ。

2回もすると峰岸は思い切った行動に出る事にした。

ジェットの中に戦闘機が設置されてるのが目についたからだ。

「操縦出来ない人は駄目」と言われたが「あの通信方法だと時間が掛かり過ぎる」と言い放ち、持ち主であるアドバイザーと談判したのだ。

だけど、そのアドバイザーである悟は1人で行ってしまった。

他にも聞きたい事や知りたい事とかあったのに、それでも戻ってきた人は分厚い封書を手渡してくれた。その中身には聞きたい事、知りたい事とか色々と書かれている。

岡崎は道場の師匠だと言ってたけれど、戦闘機も操縦できるだなんて、この人はどんな人間なんだろう。

紙の束を持ち、悟はジェットのテーブルの上に置く。

「5人が最優先だ。良いな?」

「もちろん。」

「で、何処に行ってたんだ?」

「モニターには映ってない所に居るのだろう。」

「いや。そっちでなく、どっか行ってただろ?」

「ああ、これを受け取りに行っていた。」

そう言うと、紙束を指差した。

「これを見て推測するしかないか。」

「ふむ……。尾は動いてないな。すると、ジェットの先を斜め下に向けてゆっくりと左45度に回してみろ。なら映るはずだ。」

「クルー、言われた通りにしろ。」

「畏まりました。」

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