能登旅行2人旅

能登半島2人旅

奥に目をやると、口を開けた龍が立っている。火を噴くつもりだったのか何も出てこないのは、最初の金一色が効いたのだろう。

1mの距離になるまで近付いていく。

「思った通りだ。最初の水だけで他は何も口にしてないな。」

「火を噴きたいか? ほらよ、これ食えよ。」

やっと自分の周りに気が付いたのか、相手は僅かに首を横に揺らす。途端に視界に入ってきた物に釘付けになる。

”私は龍王だっ”

その思いで赤ん坊サイズの幼い龍は成龍になった。

タイミングよく出てきた悟は新一と共に持って来た物を置き、皆に声を掛けてやる。

「あいつを助けるなら、この世界の武器で戦うんだな。」

4人はその武器の中から得意な物を選び、手に取っていく。

新一は短剣を選び、あるだけ貰おうと思いポケットに詰め込み入れると構える。思わず声に出ていたみたいだ。

「”ショウ”のサブリーダーは短剣使いのバイク野郎と畏れられた俺を見せてやる。」

「新一さんのボルテージが上がってるのを見るのは久々だ……」

悟は弾倉を見つけると、自分の持っている型に合うのを見つけていく。

これは型が違うし、これも違う。あれやこれやと漁っていたら見つけた。おお、一杯あるじゃないか。あるだけ貰おう。

先ずは、弾倉を引き抜き替える。

そして、昌平と優介に土産を渡すつもりでダガーを2本選び取る。

さあ、龍退治でなく、龍の封印だ。

腕が鳴る。

さあ、どうしてやろう。うーん……、何年、撃ってないかなあ。30年、いや40年近くかな。

アメリカに居た時は毎日の様に撃っていたけど、まあ相手は龍だ。的は大きいから何とかなるだろう。

涼の弟も構えて撃ちだした。

「悟、口上は?」

「好きなようにやれ。」

「良いのか?」

「ああ。」

「それじゃ、美味しいとこ貰おう。」

息を吸い、呼吸を整える。

「尻尾も動かないし肝心の羽が生えてこないよなあ。大人しく、この中に入るんだな。」

そう言うと、ベッドのマットレスの下に隠されていた物を見せる。

涼には好きなようにやらせ、悟は銃を構え撃つ。

ズキューンッ!

銃、独特の金属音だ。

”そんなチャチな物で、どこを撃ってるんだ?”

「当たらないな。40年やって無いんだ、勘が鈍ったかも。」

その言葉に涼が口を出してくる。

「卒業以来か。」

「アメリカに居た間はしてたんだけどな。」

「母親んとこか。」

「それ以来だな。相手は大きいから大丈夫だろうと思っていたが、鈍りも大鈍りだな。」

ニヤリとほくそ笑んだ相手はチャチな物を持っている悟に対象を変えた。

”全然当たらないな”

「なんだ、そこから動かないのか。」

弾倉を取り換え構え撃つが、どうやら相手は不感症らしい。ペレッタを構え直し、弾倉を空になるまで撃っていく。

”だから当りも掠りも……。貴様、何をしたっ”

「皆が皆、同じ所に当てるとは限らんぞ。」

再度、弾倉を取り換え構える。

「教えてやろうか。私は学生時代は6年間ずっと左腕に君臨していた。意味分かるか、分からんだろう。でもな、今でも左腕だっ。これからも、永遠になっ!」

そう言うと、一弾倉を空になるまで先ほどと同じ箇所である下半身のある部分を目掛けて撃つ。

涼の呆れた声が聞こえてくる。

「永遠かよ。レベルアップしたねえ……」

「スズメは右腕のまま死んだ。だから私も左腕のままだ。」

「スズメが、あいつが死んだのか……」

口が開いた、そのチャンスを逃すこと無く撃ちこんでやる。

「スズメの敵、思い知れっ!」

「いや、あの龍のせいでは無いと思うが……。まあイイや。」

「中国からこっちへ帰国途中に飛行機が爆発して死んだんだ。」

「え、まさか、去年の爆発したって報道があった? 名前、載ってたっけ……」

「あいつのフルネーム知らんだろ?」

「ははっ、村上さん家のスズメ君。」

「ったく、ヨウイチ=スズメ・村上だ。」

「自分も知らないんじゃん。勝手に名前を作ってやるなよ。」

「日中のハーフなんだから、これぐらい可愛いもんだ。」

「中国人名にスズメというのは無いだろ。おーい、天国のスズメ君。悟に文句言ってやれ。」

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