同じ人を好きになったアイツと俺

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しかし、大阪ってカラフルだねえ。カラフルと言うよりも派手だ。特に女性物って、煌びやかだよなあ。

当たり前だけど、99パーセントのお客さんが女性だ。

その中をズンズンと遠慮も躊躇も無く入って行く真も真だ。

腕を引っ張られるが、俺は嫌だよ。立ち止まると真は訝しげに見てくるが察知してくれ。しかも、こんなことを言ってくる。

「何してるの? ほら、はや」

冗談じゃないと思い言ってやる。

「俺が買うわけじゃない。お前だろ。お前が選べよ」

それもそうかと呟くと、腕を離してくれたので逃げるため出口に向かう。

「どこ行くんだ?」

「入り口で待ってるから」

「分かった」

だけど30分待っても出てこない。

通路からジロジロと見られ居心地が悪いのもあるが、それ以上に恥ずかしい。なので意を決して再度、中に入る。

探し当てると、真はまだ悩み中だった。

「ねえ、まだ? 早く決めてよ」

「ちょい待ち。プレゼントなんだから」

「待ちくたびれたんだけど」

「なら、改札前にあるオープンカフェで待ってろ。買ったら行く」

「どこの改札だよ」

真はガックリきたみたいで、頭が下がる。

「大阪駅とは違い、ここの改札は1ヶ所だけだ。だからお前も分かる」

「分かった。後でな」

なるほど改札は1ヶ所ね。さすがの俺でも迷子にならずに探し当てることが出来たよ。その店でコーヒーを注文して椅子に座る。

うん、さっきのをネタにするのも良いなと思いネタ帳を取り出し書いていきプロットを練っていく。

もっと早くからこうしていれば良かった。

どれぐらい居ただろうか。真の声が聞こえてくる。

「お待たせ。俺も飲む-」

そう言うと、真はカプチーノを買ってきて俺の前に座る。

「気に入った物あった?」

「うん。これなら喜んでくれると思う」

にこやかな表情で真は嬉しそうだ。

帰りの新幹線では、俺はネタ帳に必死になって書いていく。

真は寝ているのか静かだ。そう思っていると、ふいに声が掛かる。

「よく書けるなあ。俺は寝てたよ」

「場所が違うから気分も違ってくるんだよ」

「そんなものなの? たまには外見て休憩しろよ」

「そうする」

すると、富士山が見えた。

「え、もう富士山?」

「うわぉ、もう少しで着く」

トイレ行ってくると言って真は席を立ったので、俺も片付ける準備をする。

入れ替わりにトイレに行き席に戻ってくると新横浜に着く手前だった。あと1駅なので荷物を下ろしておこう。

アナウンスが流れるので、2人して出入り口に向かう。

品川ではあっという間にドアが閉まるので行きの失敗を学び、余裕に降りれたのが嬉しかった。案の定、真が口を挟んでくる。

「おお、凄いや。行きはどんくさくてドアに挟まっていたのに、帰りは成功したね」

「うるさいよ。乗り物に慣れてないんだから」

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