同じ人を好きになったアイツと俺

15

席に戻りマコトさんを揺さぶり起こす。

「マコトさん、出ますよ」

「は、はい」

家の近くの居酒屋に入っていく。他には場所を知らないというのもあったからだ。マコトさんは面食らっているみたいだ。

「なぜ、このような」

「実は、行きつけでね」

「そうなんだ。俺もどっちかというと、こっちの方が良い」

飲み物と軽く何か食べ物を注文する。

「それではインタビューを始めます。最初は名前から教えてください」

「はい。マコト、瀬名真(せな まこと)大学3年です」

「3年と言うことはアルコールOKか。ソフトドリンクを注文したな」

「いやいや、ソフトドリンクで大丈夫です」

「次は好きな人、もしくは好きなタイプは?」

「えー……、好きな人はいません。タイプねえ、んー……」

「それなら気になる人はいますか?」

「います」

「日下さんみたいなタイプとか、かな」

そうしたらブッと吹き出された。

「いやいや、違います」

「本当に?」

「本当ですよ」

ジッと見つめてやる。

「まあ、今度は酒を注文して酔ったところでもう一度聞くか」

「ひ、ひきょーもの」

インタビューは1時間ほどで終わった。

マコトさんはビール4杯で酔っ払ってしまったみたいだ。顔が真っ赤だ。なので、もう一度聞いてみる。

「マコトさん」

「はい?」

「気になる人はいますか?」

「何を急に」

「これだけ残っているんですよ」

ムニャムニャと今にも寝そうな気がするのだがマコトさんはボソボソと呟いているみたいだ。なんて言ってるのだろうと隣に座り込む。

「気になる人……。双子の弟がいて、あいつはどうしてるのかなと。それが気になっていて。でも修先生のことも気になっています」

「俺?」

「はい。今度は」

あ、寝そうだ。

「インタビューにご協力ありがとうございました。終わりました」

「なら、今度は俺の番です」

「何が?」

「俺のが終わったのだから、今度は、俺が、イン、タビュー、する、ば……」

あ、もしかしての、マジで寝落ちされてしまった。

アルコールに弱いのかな。ウーロン茶1杯とビール4杯なんだけど。普段から飲んでないのかもしれないな。でも、これはどうしよう。

日下さんに電話して住所を聞くと一喝された。

「自分とこに泊めなさい」

「そんなぁ……」

挙げ句の果てにはこうだ。

「その無駄に良い体しているのだから柔な男1人軽いでしょ」

「分かりましたよ」

おあいそして外に出る。日中は暑いが夜は涼しい。だからなのか寝落ちしていたマコトさんは目を覚ますと、どこかに行こうとしている。どこに行くのだろう。

「マコトさん、どこへ」

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