吾は眠っていた。
その眠りを妨げるのは、何処のどいつだ。
吾は、この地に眠る神龍。
吾を敬え。
吾に力を。
吾に血を。
肉は、もういい。
まだ半分近く残ってるからだ。
そんな時、崖を登ってくる5人の人間と、見た事も無い物が結界内に入ってきた。
その物から、人間が出てきた。
空飛ぶ物を人間は創ったのか。
いつもの風来坊だろうと思って放っていたのだが、まさか、あんな事になろうとは思っても無かったのだ。
吾の住処であり、吾を護るべき結界である崖を登ってくる5人の人間と、奇妙な空を浮く物から出てきた人間。
その中で、1人の人間に目が留まった。
チャチな物で、吾に歯向かってこようとしている人間だ。
そいつは言っていた。
”デジタルドクターでありスポーツドクターでもある、ヒューマンドクター”であり、”護身銃”だとも言っていた。
なんとなくだが興味が湧いたが、相手は人間だ。
人間は不味いらしいのだが、あいつなら美味いだろうな。いや、だけど神の加護付きなら生かした方が良いかもしれないな。
何故だが、そう思った。