龍神の宮殿

16

いた、あそこだ。

そこを目掛けて飛び込む。

Mr.Sは驚きで目をまん丸くしているのか、俺たちを見ると益々大きくなっている。

「え、た、たか、って、ひろ、ぼっちゃ……、とねまで? あ、ありがとう。」

 

名前が出たのでMr呼びは止めて、そのタカ&ヒロ&坊ちゃん&トネで、ここからは改名する。

そんな時、声が聞こえてきた。

”5人か。忌々しい数字だこと”

その言葉に、それぞれが口にしていた。

「何だこれ」とは、ヒロ。

「龍だよ」と答えたのは、Mr.Sことヨシ。

「小さいな」とは、トネこと俺。

「生まれたてみたいな感じだな」とは、タカ。

「こんな小さい龍がいるんだね」とは、坊ちゃんだ。

 

龍が声を掛けてくる。

”アクアマリン、それを寄越せ”

「アクアマリンって何?」

”くぅ、力が出ない…”

「力が出ない時は何か食べないと出ないよ。えっとね、蜜柑を食べるかなあ」

そう言いながら坊ちゃんは近付いていく。

5つの声が重なる。

”お前を”

「このバカボンッ」

「寄るなってんだろ」

「近付いたら駄目っ」

「狙われてるの分からないのかっ」

と皆の声が重なった為、皆の声は耳に届いてなかったみたいだ。その証拠に、坊ちゃんが反応したのは一つの言葉だけだった。

「バカボンって誰の事だよっ」

「お前だ。ボンボンとバカをくっつけりゃバカボンだろうが。」

「ボンボンって何だよっ」

「お坊ちゃんはボンボンだろうが。」

 

そんな2人を見て、3人は和んでいた。

「うーむ、見事な掛け合いだな。」

「漫才カップル誕生か。」

「いつの間に仲良くなったんだろ……」

 

でも、寒いな。

そう思った時、一斉にくしゃみしていた。

「クシャンッ」

「ハクションッ」

「なんか寒い?」

「夜だからかなあ……」

「少し肌寒いだけだ。ほら、来い。」

と、無理矢理肩にシャツを羽織られた坊ちゃんは戸惑っている。

「え、何……」

「お前に風邪引かれると、こっちが困る。」

「どういう意味?」

「勝手に人の腕を枕代わりにしてくれたんだから、もっと貸しつけてやる。」

その言葉に3人は吹き出した。

「今、何て……」と、盛大に吹き出したヨシ。

「え、トネの?」と、真っ青な顔になったヒロ。

「腕枕って……」と、これまた真っ青な顔になったタカ。

「気持ち良くて、ぐっすりと寝てましたけど。」と、丁寧に返す坊ちゃん。

「これで貸しいくつだ」と確認の為に聞くと、坊ちゃんは即答していた。

「4つです。」

でも、その龍に服を破られた坊ちゃんは、その場所から動けないでいた。

そんな時、禁蹴りを食らわしてやった男から声を掛けられた。

しかも金色の武器を目の前にジャラジャラと置いてくれる。

「あいつを助けるなら、この世界の武器で戦うんだな」

 

4人はその武器の中から得意な物を選び、手に取っていく。

ヒロは神剣。

ヨシは弓矢。

タカはフェンシング。

そして俺はナイフ付きのナックルを見つけ、拳に嵌める。

お助け隊なのか、もう1人は短剣を選び取ると構えた。

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