龍神の宮殿

18

また違う声が掛かる。

「時間稼ぎありがとう。お蔭で、今迄に無く楽に掴まえることが出来た。」

「え、何……」

「良いか。5人共伏せろっ!」

その言葉に身体を伏せると物凄く眩しい金色が差し込んできて、金一色になり明るくなった。

”な……、なんだこれは!”

 

余りにも強い金色に馴染めないでいた。そう思ってると、これまた強烈な2回目がきた。しかも今度は不思議な色合い、これはどこかで出会った感じの光線だ。

”これは……”

金と不思議な色の光線を浴びたら頭の中に2つの声が届く。

”伏せろ!”

”お願い、顔を後ろに”

すると明るく強い眩いけれど優しいオレンジ色の光が、暗く曇った空気に一筋の光の様に差し込んでくる。

叫ぶことも出来なかった。

両親の声が聞こえてくる。

”ああ、人間にやられるだなんて……”

”戦えるのは、まだまだ先だ。“

その色が消えると反撃してやる。そう思い、口を開けたが何も出来ないでいた。お父さんの声が聞こえたからだ。そうだ、まだ500歳になってない。

”最初の金一色が効いたな。”

どういう意味だろう。

そんな時、誰かが吾から1mの距離になるまで近付いてくる。

「思った通りだ。最初の水だけで他は何も口にしてないな。」

「火を噴きたいか? ほらよ、これ食え。」

 

やっと自分の周りに気が付いたのか、僅かに首を横に揺らす。途端に視界に入ってきた物に釘付けになる。

”あれはっ!”

”なぜ、人間が……”

”貴様、いつの間に”

「とっとと食えっ」

口の中に投げ入れられてしまった。

 

私室の絵画の裏に隠していた、自分を唯一縛るもの。目の前の人間に気を取られ、気付かなかった。

”私は龍王だっ”

その思いで赤ん坊サイズの幼い龍は肉体を呼び成龍になった。

”アクアマリン、貴様を貰う”

 

だが、そのアクアマリンには手が届かない。

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