龍神の宮殿

こんな小さい人間なんて、すぐにやっつけれるが肝心な事を忘れていた。

戦い方を知らない。

基本である火の噴き方も知らない。

そうだ、いつもは目が覚めたら、すぐ近くに在る水場で水を飲み水に住まう生き物を口にしていたが、今回は口にしていない。

 

だけど、割れ目に押し込まれようとしていた。

こんな小さい人間に。

”何をするんだ。”

「それは、こっちの台詞だ。」

 

しかも、カンカンカンカンッと何かが煩く響いていくる。

身体を動かそうとするが、動かないのはどうしてだろう。

「ふん。尻尾を捕まえとけば、こっちのもんだ。」

 

お母さんの身体は何処だ。

この姿だと分からない。

だから目を閉じ意識を手放す。

 

見えた。

お母さんの姿は、ここでない。

もっと上だ。

 

「あれ……、何か小さいのが。」

「ちょろちょろしてるっぽいな。」

「小さい金色だ。」

「何処かに行こうとしている?」

「何処に行くつもりだ。待てー!」

小さき5人の人間は追ってくる。どうして良いのか分からず宮殿の中に入ると、小さき5人の人間も入ってくる。

「凄い……」

「金一色だ……」

 

この隙に、お母さんの所へと思っていたら、5人ではなく2人なのに気がついた。他の人間はどうしたのだろう。そう思いながら地下へと続く武器庫を横切り平らな地面に出た。

「何処に行くんだ?」

「待ってて良かったよ」

”くそぉ……”

「これでも食らえっ」

そう言って、間近で強烈な金色を見せられた。

出来るのは顔を背けることだけ。なので背けるが、その先にも金色があった。何度も背けるが、周りを金色が光り輝き、段々と強くなっていく。

”うぅっ……”

 

その時、頭に声が響ていてきた。

”貴様っ、神龍になったのか!”

”人間ごときに、その姿を見せるとは。”

 

目が金に慣れた頃、いきなり暗くなった。

黒い、いや違う、これは不思議な色だ。暗く、暗黒をも思わせる、ドス黒い色のようだ。

「人間だってな、色々と研究するんだよ。」

「で、最後はこれだ!」

太陽かと思える程の柔かい明かりが差し込んでくる。

”これは……”

”逃げろっ!”

”避けろっ!”

 

近くまで寄って来ていた他の龍は飛び上がったり、躱したり避けていたが、吾は動けず、まともに食らってしまった。

”ギャー……”

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